境内の見所

 木喰行者たちの霊山であった檀特山の中腹には、この山に籠った弾誓を慕って天明元(1781)年に佐渡に来島した木喰行道が天明三年に建立したという釈迦堂がある。そしてそれは現在、清水寺の奥の院になっている。奥の院檀特山釈迦堂は木喰行道が本願主となり、石名の名主や真光寺、清水寺などをはじめ島民の浄財を得て、再建したものである。 入り口には古木として有名な、大きなイチョウがある。この大木を信仰する人たちも多い。

 この寺には、木喰行道が奥の院で作仏した像など、行道ゆかりの品が多く残っている。本堂には薬師如来座像と地蔵尊立像の木像がある。地蔵の背面には「天明二年(一七八二)行道五十六歳」と書かれている。掛額に「国々へ申納る念仏の恵みはここに天下泰平 天明三卯四月八日 日本回国 願主木食(喰)行道」とある。また、山中仙人ヶ滝の南部に、大日、不動の外梵字などがある。